同棲で充分なんじゃないの

 晩婚化は日本だけの問題じゃなさそうである。アメリカでも平均結婚年齢が年々高齢化しているらしい。恋愛をしなくなった訳ではない。結婚に対する意識が変わって来ている。

 アメリカ政府が高校生に“将来結婚するか、また、子供を持つか”というアンケートを実施したら8割の生徒が結婚したいと答え、6割の生徒が子供を持ちたいと回答したという。

 今まで、一般的に結婚は皆が将来通過するものだととらえられてきたが、そうではなくなってきていることがこのアンケートから分かる。どちらも9割を超えてないのが驚きである。また、2割の生徒は結婚したいけど子供はいらないと考えている。

 結婚というものが変わりつつある。晩婚化が進むに連れて増えているのが、同棲である。結婚はしないが一緒に生活するということである。片方あるいは共に働き稼いだお金を夫婦のように分け合って使い、助け合って生活する同棲形態が増えているという。あえて結婚はしないで同棲するのは何がメリットなのか。

 メリットがあるというよりは、結婚がデメリットだからであると思う。男からしたら、結婚すると子供や妻を養わなければいけない。今まで自分だけの面倒を見ていればよかったものを、今度は自分が大黒柱になって家族を養わなければいけなくなるというイメージが結婚には強いのだろう。女からしたら、ますます女性が社会で働きやすくなるようになってきているので、キャリアウーマンに憧れる女性が増えている。結婚よりも仕事の方が大切になってきてしまっている。アメリカの調査によると、2011年に生まれた子供の4割はシングルマザーの子供だということが分かった。また、アメリカの26歳から31歳の子持ちのお母さんの3人に2人は結婚していないという。驚きである。男性を必要としていないお母さんがこんなにもいる。女性の地位が向上し、男性に負けない地位を確立し始めている。アメリカには人種問題などの日本にはない問題があるから、この数字を日本にも同じように当てはめることはできないが、驚きの数なのは間違いない。

 晩婚化が進むのは周りの社会問題も絡み合っている。年金問題を初めとする将来に対する不安要素がつまっている中で自分たちは生活しているので、ある程度の財産を確保してからの結婚が視野にあるのだろう。ある意味、結婚に慎重になっている。

 もう一つは、公私があいまいになってきている社会なので、その中で個を確立させようという無意識が働いているのかもしれない。結婚をするとプライベートがますます難しくなる。それを恐れている可能性もある。

 今は同棲がまだ定着したものになってはいないが、この先結婚の前には同棲という時期を過ごすのが当たり前のようになってくるかもしれない。結婚が当たり前ではなく、同棲が当たり前になってしまうかもしれない。そうすると以前は少し変な目で見られたできちゃった婚も当たり前のようになるかもしれない。結婚しなくちゃいけないという考えはもやは古いと言えるかもしれない。同棲で充分なんじゃないの?

 自分は結婚を自分の人生の通過点に含んでいない。結婚しないと決めている。だから円満な同棲生活をブームに先取って過ごしたいと思う。

Seiru Sato

Don't settle. 考え、行動し、発信する。 面白い話をたくさん出来た人生は楽しい人生と言える。

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