11.13 in Paris, 絡み合う事実がある
13日金曜日、皆さんもご存知の通りフランスのパリで同時多発テロが起こりました。情報が入りにくいインドネシアの村でも話題になっています。自分はFacebookとTwitterで知りました。ソーシャルメディアでこういう事件を知るのが当たり前になったんだなって思いました。まず、日本人の被害者が出ていないということで不幸中の幸いだなと思います。
facebookでは多くの人がプロフィール写真をフランスの国旗にかぶせるデザインにし始めていて、この事件をもっと社会に知ってもらえるようにされているのは凄いことだと思います。メディアがあれこれいろいろな情報を流すよりも、個人がこういう形で少しでもこの事件に関わろうとしていることが、また違う個人に影響していっています。個人経由に伝播していっているのが大きな動きになっているなと思います。いいなと思いつつも自分はこのFacebookの機能は利用しません。知り合いがプロフィールを変更しているのを“いいね”するだけにしておきます。なぜか。何も知らないからです。
フランスに住んだことなんてないし、恥ずかしながら訪れたこともありません。どういう人たちが被害にあって、何が原因でパリが攻撃されたか、誰に攻撃されたか、何も知りません。それなのにただプロフィール写真だけ変えて同調したいとは思わないです。大きなことがあったからとりあえず騒いでおくみたいな、halloween的なことはできません。halloweenは大好きです。4年前に起きた東日本大震災で外人の方が大きな支援をされてくれたのは大きな力になりましたが、メディア上だけで騒いでいる外人の方を見て、何人の被害者の方が「ありがとう」って思ったでしょうか。
多くのメディアではISISの仕業じゃないかと書かれています。その可能性が高いのは確かで,事件の翌日に犯行声明も出されているそうです。自分は素直に「またISISか、怖いな」と思う反面、「ISISで良かった」と思いました。いい意味では決してありません。ISISをフォローする訳ではないです。でも、もしこれが違うグループによる反抗であったならば、恐ろしいことです。ISISではないが、同じ考えを持った勢力が生まれて来ているということに繋がりかねないからです。受け入れてくれない社会に武力を持って反抗すれば、少なくとも自分たちを知ってもらえるという間違った捉え方をしかねません。ISISと同じ考えや不満を抱いている人が、過激派グループに属さないまでもISISを支援するようになったら、ますます世界に不安と恐怖をもたらすことになります。
このようなイスラム過激派の暴動で被害を被るのは、もちろんパリにいた人であることは間違いありません。しかし、同じぐらい被害を受けるのは逆にイスラム教徒の人達でもあります。イスラム過激派が知られるようになったのは9.11からだと思います。そこからイラク戦争が始まり、世界の注目は中東に移りました。そこから私たちは“イスラム”とか“過激派”とかいう言葉を見るだけで、色眼鏡でイスラムの方を見てしまいます。一部の過激派が動くだけで15億人のイスラム教徒の人達も被害を受ける訳です。イスラム教というだけで、どこかしらで過激派と結びつけられてしまうことは必ずあります。
なぜパリなのかという疑問もあると思います。それはフランス人のユーモアさがきっかけになったと言ってもいいんじゃないでしょうか。フランスの新聞や雑誌を見たことがあるでしょうか。そこにはここまでやるか?っていうくらいの馬鹿にしたような記事が並べられていることが多々あります。東京オリンピックが決まった時もフランスのメディアはやり過ぎた批判をし、少し問題になっていました。フランス人からしたら当たり前の風刺なのかもしれませんが、外から見るとやり過ぎに感じてしまう部分があるのが事実です。そういった馬鹿にする感じがイスラム勢力にも度々向けられていました。それが導火線に火を付けたことは間違いありません。
ISISがパリを襲撃したっていう事実がありますが、その裏には色々なことが複雑に絡み合っています。間接的に被害を被る人もたくさんでてくるわけです。宗教が絡んだ事件と言うのは非常にややこしいものがあります。しかし、1番ややこしいのはフランス大統領なのに名前がオランドさんであることです。カタカナ表記だからまだ分かるものの、フランス語で発音したらほぼオランダさんですよたぶん。ややこし。
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